Pacific Cycles Japan

炎をあげていた薪がようやく熾火になるころ、しんみりとした時間が流れ始めた。
日没直前、山々の稜線が影絵のように濃くなり、一瞬の幻想的な風景が広がった。
勇気を出して踏み込んだ未舗装林道。辿り着いた高台のキャンプ場に長い夜の帳が下りようとしている―――。

旅の醍醐味が日常からの離脱にあるとするなら、オフロードに挑むのは何よりの近道に違いない。
ほとんどの道が鏡のように真っ平にならされてしまった日本において、オフロードこそ日常と冒険を隔てる扉だ。
birdy GTが刻むブロックタイヤの轍は、大人になっても決して尽きることのない冒険心の証なのである。